would rather 意味と使い方
would rather の基本的な意味は、「(私は)むしろ~したい。」です。基本的な英文は、「I would rather walk. 私はむしろ歩きたい。」となります。would rather にはこの基本的な英文から、変化して5つの使い方があります。この5つだけを抑えればwould rather をばっちり理解し使えるようになります。この記事ではwould rather の5つの形式を整理しわかりやすくお伝えします。
would rather 5つの形式
まず、would rather には5つの形式がありますので、それをお伝えします。その5つとは以下の通りです。
- would rather + 動詞原形
- would rather + not + 動詞原形
- would rather + 動詞原形 + than + 動詞原形
- would rather + 主語 + 過去形
- would rather + 主語 + 過去分詞形
それぞれの形式を分かりやすく説明しましょう。
形式1. would rather + 動詞原形
would rather + 動詞原形というのは、基本的な型ということだね。
はい、そうです。お伝えした通り、
“I would rather walk.” 「私はむしろ歩きたい。」という英文です。
I would は、会話では I’d (アイド)と略して使うことが多いです。
I’d rather sleep. 「むしろ眠りたい」って言い方だね。
はい、そのとおりです。もう基本の型を使いこなしていますね。
へへっ、
- I would rather walk. 私はむしろ歩きたい。
- I’d rather sleep. 僕はむしろ眠りたい
子どもなんかは夜遅くまで起きていたいと駄々をこねるときがありますね。そんな時は「僕はむしろ眠りたくない」と言いたいでしょうね。
そうだね、「眠りたくない」は否定形だから、この場合はどうすればいいのかな?
はい、would rather の2つ目の形式である「would rather + not + 動詞原形」を使えば表現できます。一緒に見ていきましょう。
would rather + 動詞原形 例文
- I would rather rent an apartment in Tokyo. むしろ東京に部屋を借りるよ。
- I would rather get a new iPhone. むしろ新しいアイフォンを買うよ。
- I’d rather keep it a secret. むしろ秘密にしておくよ。
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形式2. would rather + not + 動詞原形
「僕はむしろ寝たい」は、I’d rather sleep.(I would rather sleep.)でしたね。
そうだね、それで子供は「僕はむしろ寝たくないんだ」って言いたいんだね。
はい、その場合は、not を動詞の前に置けば表現できます。
I’d rather not sleep.
簡単だね。
そのとおり、簡単です。英文を並べてみましょう。
- I’d rather sleep. 僕はむしろ眠りたい。
- I’d rather notsleep. 僕はむしろ眠りたくない。
would rather + not + 動詞原形 例文
- I would rather not rent an apartment in Tokyo. むしろ東京に部屋を借りたくないよ。
- I would rather not get a new iPhone. むしろ新しいアイフォンを買いたくないよ。
- I’d rather not keep it a secret. むしろ秘密にしたくないよ。
一つ質問だけど、「むしろ」っていうのが少し引っかかるね。「むしろ」っていう言葉は、何かと比較すると「むしろ~したい」ってことだよね。
そうですね。would rather の一つ目の形式としてお伝えしたwould rather + 動詞原形 (I’d rather sleep. )は、「・・・するよりもむしろ~したい。」という形式の省略形なんです。「・・・するよりも」が省略されているのです。
じゃあ、その省略されている形式を省略されていない形式にするとどうなるの?
はい、それが次にお伝えする形式3 would rather + 動詞原形 + than + 動詞原形 になります。
一緒に見てきましょう。
形式3. would rather + 動詞原形 + than + 動詞原形
I’d rather sleep.(僕はむしろ眠りたい。) が基本の型とお伝えしました。形式3の意味は、「僕は起きているよりはむしろ眠りたい。」という意味を伝える英文になります。
I’d rather sleep.英文では「起きているより」が省略されていたんだね。
はい、その通りです。省略しない英文が次の通りになります。
- I would rather sleep than stay awake. 起きてるより眠りたい。
I would rather sleep. の後ろに、than stay awake をくっつければいいんだね。
はい、thanの後も動詞の原形になることに注意してください。
would rather + 動詞原形 + than + 動詞原形 例文
- I would rather rent an apartment than buy one.
マンションを買うくらいなら借りたいよ。 - I would rather get a new iPhone than use the old one.
古いのを使い続けるくらいなら新しいアイフォンを買いたいよ。 - I’d rather keep it a secret than tell her the truth.
彼女に本当のことを言うより秘密にしたいよ。
ここまではよくわかった。じゃあ、次の形式に進もうか。
次の形式からは、少し型が異なります。どういうことかというと、「私は田中さんに~してほしい。」という意味を表す英文になるからです。
今までは、「私はむしろ~したい」と「私が~する」だったけど、形式4は「私は他の人に~してほしい」という意味なのか。
はい、詳しく見ていきましょう。
形式4. would rather + 主語 + 過去形
形式4は「私は他の人に~してほしい」という意味ということなので、例えば「僕はマミにここにいてほしい」っていう言い方ってこと?
はい、その場合は、次のように言います。
- I would rather Mami were here.
僕はマミにここにいてほしいんだけど。
[would rather + 主語 + 過去形]と、過去形という型だから、stayという原形ではなくて、stayedという過去形を使うのか。でもどうして過去形なんだろう?
それは、この形式4が仮定法だからです。仮定法というのは、「もし~だったらいいのにな」という言い方ですね。仮定法にもいろいろありますが、ここでは現実に対する願望を表しています。
それじゃあ、wishというのも願望を表す仮定法で使うから同じ使い方かな?
そうですね。この場合は同じように使えますね。[would rather + 主語 + 過去形]を [wish +主語 + 過去形]にしてみましょう。
- I would rather Mami were here. 僕はマミにここにいてほしいんだけど。
- I wish Mami were here. 僕はマミにここにいてほしいんだけど。
[would rather + 主語 + 過去形]は、丁寧に断る言い方としても使えます。次の例文を見てください。
- Can I open the window? 窓を開けてもいいですか?
- I’d rather you didn’t. いえ、できれば開けないでいただきたいんですけど。
I’d rather you didn’t. にすると、丁寧な響きになるのかな。
現在形ではなく過去形を使うことで、控えめな表現になります。Can I open the window?も、より控えめな言い方をするならば、Can をCould と過去形にして、Could I open the window?とします。
なるほど、日本語でも同じかもしれないね。ファミレスでウェイトレスさんが、「ご注文は以上ですか?」と現在形で言うより「ご注文は以上でよろしかったですか?」と過去形を使うことがあるものね。
would rather + 主語 + 過去形 例文
- I would rather Tom kept it a secret.
僕はトムが秘密を守ってくれればと思ってるけど。 - I would rather you got up early.
君が早く起きてくれればね。 - Mika would rather Hiro showed kindness to her.
ミカはヒロが優しさをみせてくれたらと願ってる。
では次に、ここで理解した[would rather + 主語 + 過去形]に関連する使い方ですが、[would rather + 主語 + 過去分詞形]という使い方を見てみましょう。
形式5. would rather + 主語 + 過去分詞形
形式4の[would rather + 主語 + 過去形]は、次のような言い方でした。
I would rather Mami were here.
僕はマミにここにいてほしいんだけど。
「今ここにいてほしいんだけど」と、現在に対する願望を表現していますね。
これに対して、形式5の[would rather + 主語 + 過去分詞形]は、最後の項目が「過去形」から「過去分詞形」になります。
仮定法だと、過去分詞形を使うのは過去のことについて「~ならばよかったのに(実際には~でなかった」という言い方だよね。
はい、仮定法の過去完了形は次のような英文ですね。
- I wish Mami had been here. 僕はマミにここにいてほしかったんだ(実際にはいなかった)。
wish を would rather に置き換えて [would rather + 主語 + 過去分詞形]の英文に作り替えてみましょう。
- I wish Mami had been here.
- I would rather Mami had been here. 僕はマミにここにいてほしかったんだ(実際にはいなかった)。
じゃあ、マミにはここにいてほしかった、でもヒロシにはいてほしくなかった(実際にはヒロシはここにいた)という場合は?
その場合は、次のように言います。
- I would rather Hiroshi had not been here.
ヒロシには、ここにいてほしくなかった(実際にはここにいた。)
- I would rather Tom had kept it a secret.
僕はトムが秘密を守ってくたらと願っていた。(守ってくれなかった) - I would rather you had got up early.
君が早く起きてくれればよかったね。(起きてくれなかった) - Mika would rather Hiro had showed kindness to her.
ミカはヒロが優しさをみせてくれたらと願ってる。(優しさをみせてくれなかった)
would rather 意味と使い方 まとめ
would ratherの意味と使い方はわかりましたか?
次の5つの例文に5つの使い方が含まれています。
この例文を覚えておきましょう。
- I would rather get a new iPhone. むしろ新しいアイフォンを買うよ。
- I would rather not get a new iPhone.
むしろ新しいアイフォンを買いたくないよ。 - I would rather get a new iPhone than use the old one.
古いのを使い続けるくらいなら新しいアイフォンを買いたいよ。 - I would rather Tom kept it a secret.
僕はトムが秘密を守ってくれればと思ってるけど。 - I would rather Tom had kept it a secret.
僕はトムが秘密を守ってくたらと願っていた。(守ってくれなかった)