チョイスとセレクトの違い:チョイス「単純に選ぶ」セレクト「厳選する」

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チョイスとセレクトの違い

日本語にすっかり定着しているチョイスとセレクト。どちらも「選ぶ」という意味であることは何となくわかります。ではチョイスとセレクトに違いはあるのでしょうか。同じ「選ぶ」という意味でも、チョイスは「単純に選ぶ(こと)」、セレクトは「厳選(する)」という意味で使われています。

英語では、チョイス(choice)とセレクト(select)を直接比較できません。なぜなら、チョイス(choice)は名詞で、セレクト(select)は動詞と形容詞だからです。

この記事では日本語として使われているチョイスとセレクトに迫ります。チョイスとセレクトの違いがわかり、また英語に関する雑学も増えますので、楽しんでお読みください。

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日本語でのチョイスとセレクトの使い方

「それはいいチョイスだね」「セレクトショップからのお届け」など、私たちはチョイスとセレクトを普通の日本語の単語として使っています。

実際にどのような使われ方をしているのか、改めて見てみましょう。

日本語でのチョイスの使われ方

  • どのケーキをチョイスしたの?
  • 今日のこのネクタイ、妻がチョイスしたんです。
  • 赤色にしたんだ、なかなかいいチョイスだよね。
  • チーズバーガーにして正解!グッドチョイスだよ。

日本語ではチョイスを動詞として使う場合(チョイスする)と名詞として使う場合(グッドチョイス)があります。どちらの品詞で使っても日本語に定着していて違和感はありません。

続いてセレクトを見てみましょう。

日本語でのセレクトの使われ方

  • 最高品質のワインをセレクトしました。
  • 音楽ファンがセレクトしたジャズ名曲10選
  • 伊勢丹のセレクトショップへようこそ。
  • 今年のベスト映画。専門家のセレクトはスパイダーマンの新作。

日本語ではセレクトを動詞として使う場合(セレクトする)と名詞として使う場合(専門家のセレクト)があります。

日本語でのチョイスとセレクトの比較

日本語でどのようにチョイスとセレクトが使われるかを見てきました。そして次のことが明らかになりました。

日本語でのチョイスとセレクトの共通点として、

  • チョイスとセレクトも選ぶ選ぶことという意味で使われる

チョイスとセレクトも選ぶ、選ぶことという意味で使われています。この点は両者ともに共通しています。

では、日本語でのチョイスとセレクトに違いはあるのでしょうか?

微妙ですが、チョイスとセレクトがあらわす言葉のイメージに違いがあると言えます。それは、チョイスは「選ぶ」ということに言葉の意味が集中している一方で、セレクトは「選ぶ過程」までも含めて「選ぶ」、つまりセレクトにはただ単純に選ぶのではなく、「注意深く選ぶ、厳選する」という意味が含まれていると思われます。

チョイスは「単純に選ぶ(こと)」 セレクトは「厳選(する)」

なぜ日本語では、チョイスは「単純に選ぶ」、セレクトは「厳選する」という意味になるのでしょうか。その理由は、チョイスとセレクトのもともとの単語、英単語に理由があると思われます。

英語でのチョイス(choice)とセレクト(select)

日本語のチョイスとセレクトのもともとの英単語は、choiceとselectです。

ここでは、この2つを較べてみます。

ただし、choiceとselectを直接比較することができません。なぜならば、この2つの単語の品詞が違うからです。

比較するために品詞を統一し、名詞であるchoiceの動詞の形[choose]と同じく動詞の形の[select]という2つの英単語で比べてみます。*chooseはチューズと読みます。

英単語 chooseとselectの違い

chooseとselectの英単語の違いを要約すると、chooseは「単純に欲しいものを選ぶ」、selectは「最高のものをよく考えて選ぶ」ことと説明できます。

choose:・単純に欲しいものを選ぶ  select:  ・最高のものをよく考えて選ぶ

日本語のチョイスは「単純に選ぶ」という意味でした。その語感は英単語chooseの「単純に欲しいものを選ぶ」を引き継いでいると考えられます。

また、日本語のセレクトは、「厳選する」という意味でした。セレクトもチョイスと同様に英単語の語感を引き継ぎ、「厳選する」という意味で使われていると考えられます。

英単語のchooseとselectが英文の中でどのように使われているか、例文を見てみましょう。英文が苦手でも日本語訳をみると、chooseとselectの使い方を通して語感がわかると思います。

chooseを使った例文

  • I did choose you.  君を選んだよ。
  • You didn’t choose to join us.  僕らの仲間に加わることを選ばなかったんだね。
  • Why did you choose this location? どうしてこの場所を選んだのですか。
  • Why did Emma Watson choose to enter Brown University? どうしてエマ・ワトソンはブラウン大学に入ることにしたんですか。

ハリーポッターで一躍人気女優になったEmma Watson(エマ・ワトソンさん)ですが、エマ・ワトソンのイギリス上流階級の発音で、エマ・ワトソンさんの英語に迫ります。

selectを使った例文

  • They selected the winner from five candidates. 5人の候補者から勝者を選んだ。
  • We selected two employees for the new job. 新しい仕事に2人の社員を選んだ。
  • The name of the railroad station was selected from more than 700 entries. 700件を超える応募の中から駅名が選ばれた。
  • Our coffee beans have been carefully selected from coffee plantations in Hawaii. 当店のコーヒー豆はハワイのコーヒー農園から厳選したものです。

日本語では一般的ですが、英語にセレクトショップという言い方はありません。それに該当することを伝えたい場合、次のように言うことができます。

  • The department store selects only high-quality products. そのデパートは質の良い商品だけを選んでいる

英単語 chooseとselectの違いはchooseとselectの違い: 選び方が違うをお読みください。

チョイスとセレクトの違い まとめ

  • チョイスは「単純に選ぶ(こと)」、セレクトは「厳選(する)」という意味で使われています。
  • 日本語のチョイスとセレクトのもともとの英単語は、choiceとselectです。
  • choiceの動詞の形[choose]と同じく動詞の形の[select]という2つの英単語で比べ違いを調べました。
  • chooseの意味は「単純に欲しいものを選ぶ」、selectの意味は「最高のものをよく考えて選ぶ」です。
  • 日本語のチョイスとセレクトはもともとの英単語の語感を引き継いでいると考えられます。
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