2つの壁を突破して自由に英語をリスニング

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英語を学習している人が、まず難しいと感じるリスニング。

いまやネットのおかげで、米国発、英国発のナマ音声は
聞き放題。
しかも、質の高いCNNニュースやBBC放送がリアルタイムで
聞くことができてしまいます。

昔に比べて・・・などと言うのは早合点で、英語が聞き取れなければ
宝の持ち腐れ、なかなか使いこなすのは難しそうです。

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英語のリスニングがなぜ、難しいのか?

一つには、私達が学校で習う英語と、実際の発音のギャップが
大きいこと。

学校では、非常にきれいでゆっくりとした英語を聞いてきたはずです。
これ自体、悪いことではないし、例えば英検でも5級、4級など、
「英語習ってまだ半年です!」という中学生相手の英語ならば、
ゆっくりきれいな発音にまず接する価値はあります。

しかし、英語もこなれてくれば、当然、「実務」で使える英語が
分からなくてはいけない。

そうなると、アメリカ人だって、仕事でいちいち、きれいな発音など
してくれない。

こっちがあわせるしかない。

その時に、学校英語の発音をもう少し「実際に話す英語」に
引き寄せると、こういう発音になるんだ、という「ギャップ」を
きちんと認識しておくと、英語は聞き取りやすくなります。

たとえば、

Do you want to …? は、
「デュ ユー ウォント」とは、発音しません。

「ジュッワナ」という感じです。
単語一つ一つの発音はせず、グシャっと圧縮して、短くいいます。
なぜなら、早く短く発音したほうが、簡単で面倒がないからです。

こういった、発音のクセを頭に蓄積しておくと、
英語はバツグンに聞き取りやすくなります。

もう一つは、十分な英語の蓄積がないから聞き取れないという
問題があります。

私たちは、生まれてからほぼ毎日、10時間以上(?)日本語に
囲まれて暮らしています。
そうすると、日本語の感覚がかなり頭に蓄積されています。
日本語は、「主語がない、目的語がない」ないない言語です。

言い換えると、主語をはっきり言わずとも、察することができるのが
日本人なのかもしれません。

そのため、いざ英語に接すると、その言語構造の違いに戸惑ってしまいます。

たとえば、次のような英文。

This is a good chance for me so I want you to wish me good luck.

これを、きちんと日本語にすると、

「これは、私にとっていいチャンスです、だから私はあなたに私に幸運がくるよう
祈って欲しいのです。」

「私が、あなたに、私に・・・」 こんなまどろっこしいことを日本語では言わないでしょう。

しかし、日本語と英語の言語上の違いを認識して、このギャップに慣れないと、英語がすんなりと頭に入ってこないのです。

これを克服するためには、英語を英語のまま理解し、できれば
英文を暗誦することです。
また、日本語から英語に英訳する練習は、とても役に立ちます。
「あ、この日本語には主語と目的語が抜けているけど、英語では
こうやって補わなくてはいけないんだ。」という新たな気づきがあると、
英語を理解しやすくなります。

こうやって、たくさんの英語を蓄積していくと、その言葉の次は、これだな、
という予測能力がついてきます。

I want you の次は、 to + 動詞 の確率が高い、というのが、
このような頭で理解するのでなく、「感覚」で理解し予測できるようになります。

予測ができないと、英語の聞き取りはとても難しいでしょう。
なぜなら、聞こえている音をから理解しているだけでなく、
聞こえなくても、聞こえているかのように理解しているからです。

「私はきのう、銀座の伊東屋に万年筆を・・・・」

ここまで聞いたら、私たちの頭には
「買いに」「見に」「修理するため」など、いくつかの候補が自動的に
浮かんできます。

もちろん意識はしないけれど、誰でもそれを自動的にやっていて、
これを言語習得に応用したレキシカルアプローチという学習法まで
登場しています。

つまり、予測能力は、非常に聞き取りに大切なのですが、
それがないと、聞いたそばから理解しなくてはならなくなる。
そうなると、時間的に破綻してしまう。

なぜなら、人が話すスピードというのは、非常に速いから。

ネイティブとなると、日本語ネイティブだろうと、英語ネイティブだろうと、
相当早く話します。
これについていくためには、たくさんの英語を蓄積して、
予測能力を磨くほか、ありません。

ウラを返すと、この2つ、「早く話す英語の音の特徴」を抑え、
「たくさんの英語を蓄積して」予測能力を養う、ことができると、
CNNでもBBCでも楽しめるようになってきます。

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