英語は積み上げ

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前回のブログで、アメリカ人高校生も
英単語に悩むという話を書きました。

それに関連して、米国で大学入試で

課されるSATという試験の語彙レベルと
英検1級の語彙問題のレベルが大体同じくらい
と書いたところ、「アメリカ人と同じレベルのことを
英検1級で出題されるの?」というコメントを
いただきました。

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英語でも、教養レベルの長ったらしい単語になると一般会話にはあまり使われません。

新聞は、ローカル紙に限って言うと、できるだけ
みんなが分かるような言葉で書くというのが基本です。
そうなると、教養レベルの単語と言うのは、一部の
雑誌(TIMEなど)で使われるくらいで、あまり日頃
生活していても触れる機会がなくなります。
そうなると、
日頃聞かない読まない =>知らない
になるわけです。
大学生には知っておいて欲しいのでテストされる、
ということになるのかと思います。

(ちなみに、英検1級レベルの語彙がすべて
アメリカ人の大学入試レベルということではありません。
かなりの部分は、12歳程度向けの読み物にも出てきます。)

英検1級の場合は、他のセクションに比べて語彙の何度が高くなっています。

(これは2級や準1級でも同じかと思います。)
ですので、1級合格者の方も、他のセクション(リスニングなど)で
点を稼いで、語彙はそこそこと言う方がほとんどだと思います。

以上ご質問があったので、前回の補足でした。

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今回は、前回の補足から、
英語は積み上げ についてご案内したいと思います。

SATレベルの教養単語を丸暗記する、というのは、
私は賢明ではないと思いますが、試験を目の前にすれば
やむをえないでしょう。

文法にしても然りです。
テストで出題されると分かっているなら、
わけも分からず、
not so much A as B
A というよりむしろ B と丸暗記する必要もあります。

しかし、単語同様、実際に使わなければ、ただ覚えただけになってしまいます。

 

大学受験勉強で

hardly …. before …..
no sooner ….. than ….

など習った人もいると思いますが、それを使った
次のような英文は、普通に使う英語です。
決して日本独自の大学受験用英語ではありません。
しっかりと通用する英語です。

I had hardly closed the door before somebody knocked.
I had no sooner closed the door than somebody knocked.

これを知っているのはいいとして、

何より大事なのは、英語は積み上げであることを忘れてはいけないと言うことです。

難しい単語、難しい構文を知っていて、
その一方で、5歳の子どもが話すのと
同じ内容のことさえ、自分で発信できない、
となると、非常にアンバランスではないでしょうか?

しかし、テスト重視、詰め込み重視だと、どうしても
このアンバランスが起きてしまいます。

日本の高校生は受験勉強に忙しいという事実が
あります。
英語だけ勉強していればいいわけでもありません。
そうなると、英語は試験で高得点が取れるよう、
知識を丸暗記せざるを得ない。

となると、実際の中学レベルのやさしい英語を使って
英語で自分の思いを書いたり、英語でリスニングをしたり、
英語で自分の言いたいことを話したり、という練習を
する時間が全く取れない。

結局、「鎌倉幕府成立は1192年」という知識を持っているのと
同じように、英語の知識は、役に立たないものになってしまう。

私は知識習得が悪いといっているのではありません。
しかし、習得した知識と、それを使う練習を両立させるべきだと思います。

知識を習得する
=>その知識に関するドリルをする。
=> その知識を使って自分で英文を作ってみる。
=> 今までの知識を総動員して話したり、
自由に書いてみる。

これによって、「理論を知って、使う」ことができるようになり、
とても効率のよい、「実学としての英語の習得」が
できるのではないかと思います。

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