英語を勉強する上で、難しいことのひとつが
自分で英語を作る力でしょう。
たいてい、一生懸命英語を勉強している人でも
自分でいざ英語を作るとなると、なかなか難しい
のではないでしょうか。
まず、その機会がない。
学校で習ったことは、たいてい英文を覚えるとか、
本を読むとか、ドリルをするとか、つまりいつも
目の前に英文があったはずです。
しかし、考えると、日本語を話すときに、そして
書くときに、人の言葉をそのまま拝借して話したり
書いたりする人はいないでしょう。
必ず自分の言葉で話す。
もちろん、最初は日本語の表現を借用して、つまり
まねして話します。
何も知らないのに、いきなりイタリア語を話せませんからね。
幼児もまねから話し始めます。
しかし、幼児でも、2歳になると、2語文といって、
自分の言葉で話し始めます。
ママ 好き。 とか おはな きれい 等ですね。
英語もこのように、自分主体で何か話し始めたり、
書き始めたりすることが、できるだけ早い段階で
必要でしょう。
そうしないと、いつまでも受け身のままの勉強に
なってしまうからです。
しかし、いきなり英語を話す、と言われてもなかなか
できないのが本当のところです。
話せるわけないですよ、いきなり。
毎日 英語で日記を書く、といったって、日本語でだって
続かないのに、英語でなんてとてもできそうにない・・・
そこで、ひとつ面白い方法をご紹介します。
それは、子供用の英英辞典を使う方法です。
英語圏にも、英英辞典がたくさん出版されていて、
幼稚園児から小学低学年を対象にした辞書、
小学高学年から中学生を対象にした辞書、
高校生を対象にした辞書など
いろいろあります。
これらを使って、自分の知っている言葉を引くのです。
ためしに、car にしてみましょう。
ここで、大事なのは、辞書を引く前に、まず自分で
car とは何か 英語で説明してみることです。
紙に書いてもいいし、口で言ってもいいです。
英語でクルマってなんて説明しますか?
drive としか出てこず、単語になってしまう人もいるでしょう。
A car is ……machine…. Ah….a car has tires……
というレベルの人もいるでしょう。
いろんなレベルがあってOKです。
自分でやるのですから、誰にもとがめられないし、自分で言える範囲、
書ける範囲の英語でOKです。
そして、英英辞典を見てみる。
次の2冊のいずれかをお勧めします。
いずれも、小学高学年から中学向けで、価格的にもすごくお勧めです。
Scholastic Children’s Dictionary
Scholastic Children’s Dictionary 2010 | |
Scholastic Inc. Scholastic Reference 2010-07 |
Webster’s New World Children’s Dictionary
Webster’s New World Children’s Dictionary | |
Michael E. Agnes Webster’s New World 2006-05-01 |
上級者には、英語学習者向けのロングマンやオックスフォードの
英英辞典でもOKです。(よく電子辞書に入っているヤツです)。
では、子供向けの辞書で car を引いてみましょう。
私はいま、仕事場にある Scholastic Children’s Dictionary を引いてみました。
そうすると、3つの意味、さらに、Word Historyという car という言葉は
もともとラテン語からきていて、などという説明まであります。
どのように書かれているかというと、
A type of passger motor vehicle.
とまず、書かれています。
こんなに単純に説明できるのですね。
「そうか、クルマの意味はこういえばいいのか」ということが
わかります。
さらに、
A vehicle on wheels that carries passengers
and freight, such as a unit of a train. という別の説明も読んで、
自分の英語と比較することが出来ます。
辞書を引く=>知らない単語の意味を調べる というのが常識ですね。
ところが、このように、英語ネイティブの子供用の辞書を使うと、
自分で、簡単な単語(carなど)をまず、自力で英語で説明してみる。
そのあとで、子供用辞書で引いてみる。
自分の説明と辞書に書いてある内容を比較してみる。
これによって、英語を自分で作る力を伸ばすことが出来ます。
ぜひ、手元に 子供用辞書を一冊持っておくことをお勧めします。