いまや将棋界の第一人者、羽生善治の脳を探る
という番組が先日NHKで放映された。
きっと凡人とは違うのだろうと想像したが、
「本当に違った!」
まず、プロの棋士とアマチュアの違いが明らかになる。
双方のグループの脳を最新のMRIで調べた結果、
詰め将棋をしている最中、アマチュアでは活動しない
脳のある部位がプロの棋士たちの脳では活発に
血流が流れていた。
そこは大脳基底核尾状核という部位で、「行動の習慣化」「思考の習慣化」をつかさどる部位だそうだ。
一般の人でも、パソコンやケータイのキーボードに慣れると、
ものすごい速さで文字を打ち込むことができる。
女子高生なんかは、ケータイに関しては、この部位をとても有効に
使っているんだろう。「カタカタカタカタ」
私が10文字打つ間に、彼女たちは百文字打てるんじゃないでしょうか。
さて、では、羽生マジックといわれる羽生独特の思考のカギ、
他の棋士にはなく、羽生だけがもっている脳の活動はないのだろうか?
それが、あったのである。
他のプロ棋士の脳には活動が見られず、羽生だけに見られた箇所。
それは、脳の深い部位の活動で、嗅周皮質と網様体の部位である。
嗅周皮質は、記憶をつかさどる海馬と密接な関係があり、
網様体は、脳全体のネットワークをつかさどるそうだ。
つまり、覚えた一手、経験を 効率的に海馬から取り出し、
脳ネットワーク全体へ伝えるということだろうか?
ここが活動しているのが羽生だけ、というのが、
彼が、思いもよらない一手を打つことができる理由なんだろうか?
検査中、他の棋士たちの詰め将棋の正解率は62%だったのに対し、
羽生は、82%正解という圧倒的な結果だった。
また、詰め将棋を見つめる瞬間、羽生の瞳孔は「ぐわっ」と開くんだそうだ。
これが羽生にらみ?
羽生までは、行かなくても、英語の学習にもこの結果は生かせるだろう。
英語は使ってナンボ、それを可能にするのは、「習慣化」だ。
女子校生のケータイのスピードを、英語でも可能にするならば、
習慣化で英語は話せるようになるはずだ。
プロの棋士たちの特徴は、
1日3時間
集中
だそうだ。
まあ、英語に1日3時間、集中して時間を取れる人は
いないでしょう。特にビジネスマンは。
でも、1日15分で、集中すれば かなり習慣化される。
コツは、基本英語に徹することだ。
羽生自身が執筆した「羽生マジック」という将棋の本で、
羽生は基本が詰めの局面でも大事と書いている。
それまでの将棋本で、「奇手」「妙手」が大事とされていたのとは、
大違いだ。
羽生マジックといわれる彼でさえ、「基本」が何より大事といっている
ところは興味深い。
英語も、中学レベルの構文がスラスラ言えるようになると、英語は完成したといってもいいんじゃないだろうか。
あとは、語彙と表現を伸ばせば言いだけだからだ。
例をあげると、次の内容を1文5秒以内に英語で言えるようにする。
今日は会社が休みだ。
私の兄は、SF商事に勤めています。
ランチはどこに行こうか? どこかおすすめアル?
寝坊して危なく遅刻するところだったよ。
会議の資料、もうできてる?
今日の会議なんだけどさあ、30分後ろにずらせる?
すべて基本英語、中学2年程度の英語でいえてしまう。
これがササッと言えるようにする。
英語が見えず、ブラックボックスになっていると何から手をつけていいか
わからない。 英語を勉強している人は、ほとんどその状態らしい。
でも、羽生と同様、基本をやってみると、英語はすんなり身につくものでもある。
Start from the basics.
まず「1日15分、集中」を3ヶ月続けてみたら?
もちろん、集中しているときは、羽生にらみで。