英文を見ると、それだけで嫌悪感を持つ人がいるので、あまり書きませんが、ちょっとだけ英語を抜粋してみました。
Interviewer: What are some of your darker kinds?
Interviewee: Um, the darkest one that we carry is a French roast which is actually a little bit bitter for people that really like their coffee taste…
Interviewer: Oh, okay.
Interviewee: but we have Italians and the Sulawesi, which is a little bit, a little bit more mild a little bit more exotic.
Interviewer: What about for light?
シチュエーションはコーヒーショップ。
これを英語で、聞いたとしましょう。単語数にすると全部で62。
中学で習ったことのない単語は探すほうが難しいくらいではないでしょうか?
さっきの骨とどういう関係があるかというと、紹介した会話は魚一匹丸ごと、つまり全くそのままの会話です。
でも、この会話、
Interviewer: What …………….. darker kinds?
Interviewee: …….darkest ………………… French roast …….. bitter ……………….…
Interviewer: Oh, okay.
Interviewee: ….we have Italians and the Sulawesi, …………. ………..more mild ……. more exotic.
Interviewer: What ……… light?
こんな風に魚の骨状態にしたらどうでしょう?
62の英単語のうち、たったの21語です。約30%。
これだけで、意味はほとんどとることができます。
客 「濃い種類は何?」
店員「イチバン濃いのはフレンチです、苦い」
客 「OK]
店員 「イタリアンとシュエラッシュという種類もあります。こっちはもっとマイルドでエギゾチックな味です。」
客 「じゃあ、軽いのは?」
つまり、3分の1わかれば、話の筋はほぼ80%理解できている。
でも、多くの日本人がつまづくのは、
Interviewer: What are some of your darker kinds?
と聞いたりしたら、まず、「全部を聞きとらなきゃっ」と身構えてしまうこと。
全部を聞き取ろうとしたら、ひとつも聞き取れなくなっちゃうものです。
(経験がある方も多いハズ)。
でもこれを「一部を聞き取って、推測できるようにしよう」としたらどうでしょう。
まず、コーヒーショップというシチュエーション。
客が「What」といったところで、店にある何かを店員に聞きだそうとしているのだな、ということは用意に推測できるでしょう。
そして、”darker”が耳に入ればしめたもの。この問いかけは100%理解できる。
コーヒーショップ。店員にたずねる。濃い種類。
これはもう、濃い種類のコーヒー豆は何か、という客の問い以外には考えられない。
もし、DVDをお持ちならば、どんな映画でもいいですから、一度楽しんでみてください。
そして、DVDには英語字幕を表示する機能がついているので、一部の英字字幕を見てください。
あなたの知ってる単語ばかりズラズラと並んでいるのがお分かりでしょう。
でもあなたが映画を楽しんでいる間は、ほとんど英語を聞き取れないのでもっと難しい単語をしゃべっていると感じませんでしたか?
そうです。ほとんどの会話は、中学レベルの単語で成り立っている。
そして、さらに今私が説明したとおり、3分の1くらいを聞き取ることができれば、実は80%程度を理解することができるのです。
「私は語彙力がないのでどうすればいいでしょうか?」とか「辞書を片手に英語を読まないとどうも前に進めないのですが」という質問をたくさんいただくのですが、私の答えは、「やり方をもっと単純化しなさい」というものです。
みんな魚を、シーラカンスを分析する研究者みたいに、すみからすみまで分解して、調べ尽くし結局は消化不良になって単語帳という無駄な代物だけが残ってしまうのですが、もっとカンタンにいま持っている力でも十分対応していけるレベルにあることを認識してみれば、英語はもっとカンタンで、もっとラクに吸収していけることでしょう。
私の方法は、骨だけしゃぶりますが、ちゃんと身も味わえる おいしい方法です。