映画を観ていると、聞き取りにくい俳優の英語というのがある。
これは、英語自体が聞き取りにくいというよりも俳優の声の質などが聞き取りにく
い。
たとえばユーガットメールでは、メグライアンの声は非常に聞き取りやすく、それに対してトムハンクスや彼の友人として出演している黒人俳優の英語は聞き取りにくいというコメントを数人からいただいたことがある。
一般的に男性の声は、低くこもるような音になるので、聴きとりにくいことが多い。
また、南部なまりの英語がたくさんでてくる「ドライビングミスデイジー」などは、
その地方独特のアクセントがあるので、聴きにくい。
しかし、これを1歩進めるとまた楽しめてしまう。
聞き取りにくいというのは、判断の基準を「聴きとってそれから理解する」ところま
でもっていっている。
これをもっと単純に「音として楽しんでしまう」と、聞き取りにくい音や聞き取りや
すい音がかなりハッキリとわかるようになる。
たとえば、「ノッティングヒルの恋人」では、ジュリアロバーツの英語は、アメリカ
英語で私たちが日ごろ一番よく耳にする発音なので、音としては捉えやすい。
なれないと、ヒューグラントや彼の友人の英語は、バリバリのイギリス英語なので耳に届いてこないように感じる。
しかし、このイギリス英語も、微妙な違いが分かるようになると、理解はさておき、とても美しい響きがある。
まず、音として楽しんでみて、それから聞き取れる音、聞き取れない音の区別が自分
でつくようになると、聞き取れる音がドンドン広がってくる。そうなると音としての
聞き取りレベルが上がってくるので、全体の音の聞き取り力が抜群によくなる。
そのアトで理解に意識を振り向けるようにすれば、言葉の上達のステップどおりに、 映画を楽しみながら英語も上達してしまう。
「フレンズ」では、登場人物の一人ロスにイギリス人女性の恋人ができるが、ロスの仲間たちとの会
話のあとで、女性の一人が「わお、イギリス英語ってキュートね」というくだりがあ
る。
全くそのとおり。あなたもワクワクしながらいろんな英語を耳にしてみてください。
きっとワクワク楽しくなってしまいます!