先週帰国子女の方5人とインタビューをしました。
今仕事を手伝ってもらっている山岸さんと、そのお友達です。
みなさん、小学校から高校にかけて5年から7年くらいを海外で生活していた日本人。
正真正銘のバイリンガル。
内容が面白かったので、いくつかご紹介しましょう。
*伊藤君は中学からNYの郊外に行ってたんだよね。
「ええ、そうです。結構治安のいいところで、マンハッタンから1時間弱のところです。
安全ということもあると思いますが、日本人家族が結構いました。」
*じゃあ、日本人コミュニティみたいのもあるわけ?
「そうですね。まあ、日本人と付き合おうと思えば苦労しないというか、学校でも必ず日本人にはすれ違うくらいいますからね。」
*そういった環境で英語は伸びた?
「いえ、ぜんぜん。やっぱり日本人とつるむようになっちゃうとダメです。」
*日本人とつるんでいたの?
「最初は。だって全く分かりませんでしたから。アルファベットがどうしてモノをあらわすんだろうってレベルから分からなかったから。
とりあえず黒板に先生が書いたことをノートに書いて、それを家にもって帰り母親に見せるんです。それで母も英語がそんなに達者じゃないから辞書を引いて、なんか文房具みたいだな、ということで文房具やに行く。そして文房具屋のオヤジに、ノートを指差すんです。これを買いたいってカンジで(笑)。」
*じゃあ、行ってすぐ、英語が上達したわけじゃないんだ。
「ぜんぜん、まず日本人と結構付き合っていた最初の3年くらいはぜんぜん。
これじゃいけないと思って意識的にネイティブともっと付き合うようになってから英語は伸びていきましたね。」
全く日本人がいなかったという石井さんは、最初から身体で英語が覚えることができたのでラッキーだったと話してくれました。
*石井さんはどこに行ってたんですか?
「私はカナダのトロントの郊外です。ちっちゃな町で、私が日本人ということでみんなが珍しがって見にくるような・・・日本人は私たち家族しかいなかったんです。」
*そんな中英語の習得には苦労しましたか?
「最初は気後れしましたけど、とにかく積極的にしなくちゃいけないと思ったんです。小学校5年生だったのですが、自分なりにそう考えたんだと思います。子供だから遊びながら覚えていく、という経験で英語を身につけていったような気がします。」
同じ帰国子女ということを日本で話すと、努力しないで英語が上達していいな、と言われるらしいですが、その話をすると彼らは猛反発。
努力したからこそ英語が上達したと、主張していました。
興味深かったのは、英語と日本語のスイッチについて。
英語で会話をしているときは、完全に英語のスイッチがあって、日本語は出てこない。完全に英語で理解して、英語で話すアタマと日本語は分かれていると感じているようです。
ためしにインタビューの間中はずっと日本語で会話していたのですが、途中いきなり英語のカセットを聞いてもらうと、やっぱり最初の所についていくのに時間がかかったと白状していました。