英語ネイティブを目指さないで英語力をつける

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ネイティブと同等になるのが目標です、というメールをよくいただきますが、これは無理です。ゴメンナサイ。

どんなに英語に精通してもネイティブ同等になるためには、母国語を英語にする必要があります。

さらに英語圏に長いこと住み、ネイティブと同じ環境で文化、生活、その他言葉には表れないすべてを吸収しないと、ネイティブレベルにはならないでしょう。

そのよい例が帰国子女です。

母国語が日本語である場合、帰国子女の英語力がかなりあっても、やはりネイティブレベルには到達しません。しかし、帰国子女の英語力は、大体において仕事や日常生活に支障のないレベルにまで上げてきている人が数多くいます。

つまり、ネイティブほどの英語力はないけれども、英語を使うレベルとしては申し分ないレベルに到達しているのが、多くの帰国子女です。

(もちろん全員ではありません。)
母国語である日本語を忘れかけた人たちは、母国語が英語になりますが、そうなると日本語がかなり怪しくなります。私が日本でビジネスをしていて、多く出会う方々です。彼らは日本語でのミーティングをとても嫌がります。細部に話がいくと、理解できないからです。
そのため、表面的には日本人であっても、会話は必ず英語で進めます。この段階の人たちは、ある時期に日本語に接する機会がなく、そのときにどっと英語がアタマに入ってきて母国語が英語になってしまったと考えられます。

私が5年ほどまえに、サンフランシスコで会ったジム宮田さんがそうでした。

小学校時代までは日本で暮らし、その後父親の仕事の関係で渡米、以来40歳代の現在まで米国生活が続いています。

日本語はもちろん話せますが、英語が中心です。

40歳のおじさんが、「ぼくのおとうさんが、昨日電話をくれて・・・」といった話し方をします。

つまり、日本を離れた小学校時代から日本語は上達していないのです。

彼が極端に日本語を忘れてしまったのは、高校、大学と寮に入って、両親と日本語で会話しなくなったからだと話してくれました。

あるとき電話で話した両親が、彼の日本語がおかしいのに気づき、以降一日おきに日本語で手紙を書くように強制したそうですが、日本語の忘却はかなり早く進んでしまったそうです。

 

あなたは、日本語を母国語として英語は第2言語として習得すべきです。

ですから日本語は100%
英語は70%のレベルでも十分対応できるのです。

英語のレベルが70%であってもその前後から大体推測を立てることができます。必ずしも完璧を目指す必要はないのです。ちなみに以前ご紹介した映画「ハンニバル」の英語予告編を帰国子女数人にディクテーションしてもらったことがあります。

その結果を見ると、細部にわたるところは、かなり推測で聞いているのがわかります。

“has been”が “had been”となったり、”rather dull” が ”rather thus” などです。

しかし、普通に英語を聞き話し、仕事で使っています。寝ぼけると英語で夢を見、現地でいっしょだった仲間とは未だに英語で会話をしている人がほとんどです。
あなたが目指すレベルは、完璧なネイティブレベルではなく、この70%レベルが望ましいはずです。

ですからネイティブが教える英語などとよくありますが、それはあなたのバックグランドには、フィットしないはずです。

あなたはネイティブにはない日本語というバックグランドがあり、ネイティブにはあなたが苦労している発音の聞き取りを苦労せずに自然に幼少時代に見につけているわけですから。

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