当たり前のことですが、実際に英語を話すとき、
相手と会話をする時、台本はありません。
通常、あなたは英語を学習する際に、いつも
英語テキストを片手に、またはリスニング音声を
目の前において、勉強することと思います。
しかし、本当の英会話力は、アドリブの世界です。
そしてアドリブの世界でこそ、本当の英語力が
試されます。
簡単な店員とのやり取りでさえ、
「今日は何にいたしますか?」
と聞かれるのと、
「マフィンが半額になっていますが、いかがですか?」
と聞かれるのでは返答が異なります。
また、同じ質問に対して、
「今日は、要りません。」
と答えるのと、
「マフィンは好きなんですけれど、今日はとりあえずコーヒーだけにしておきます。また半額の時は教えてくださいね。」
と返答するのとでは、相手への印象も違います。
すべて白紙の状態。そしてそこからどれだけ
自分の英語をつむぎだしていけるかが、英語の
コミュニケーション力になります。
これは、ビジネスでも同じでしょう。
質問にYes, Noで答えるだけよりも、
相手にもっといろいろなことを伝えてあげる。
そうすれば、コミュニケーションは円滑になり、
あなたの、英語で伝える能力もどんどん高まるでしょう。
一度テキストから離れて、自分でアドリブで
話してみてください。
もし、手元のテキストで、
「ここに荷物を置いてもいいですか?」というような
英文があったら、それについての返答は、
テキストどおりでなく、あなたが作り出したアドリブで
答えてみてください。
アドリブで英語を話し続けることができると、そして、その練習を続けていくと、次のような大きな効果があります。
1 英語を自分の言葉として発することができる。
アドリブは、あなた自身が考えた言葉です。
ですから、あなたの「感情」と「言葉」が一致します。
これによって、英語を自分の一部として捉える感覚が生まれます。
2 表現に注意深くなる。
アドリブで話すと、「あっ、これは何ていえばいいのかな?」という
表現が一杯出てきます。この感覚は、
[英語表現を自分で使えるようにしたい] という気持ちにつながります。
今までなんとなく読んでいた英文でも、「これは自分で使えるかも」という
能動的な意識に変わっていきます。
3 表現は一通りでないことを体験できる。
日本語でも、「加藤君は席を外しています。」「加藤君はいません。」
「加藤君はちょっとどこかに行ってます。」など、同じことでも
いろいろな表現ができます。
英語でも、いろいろな表現があり、だんだんとそれらを使いこなせる
ようになっていきます。
日本語の英語訳ではなく、イメージを英語にすることができると
自分の使える範囲(例えばやさしい言い方で)話すことができる
ようになります。
自分でできる簡単なアドリブ練習法
簡単手軽にできるアドリブ練習法は、
英語テキストの、ダイアローグを使う方法です。
ダイアローグは、2人の会話から成り立っていますが、
(たとえば、Tim と John の会話)、
そのうち、Tim の部分はテキストどおり、John の部分をあなたが担当して、
あなたのアドリブで話します。
一通りできたら、今度はTimに成り代わって、アドリブしてみましょう。
英語で話す力がグングンつきますよ。