まず、初級レベルだったら、日本語の助けがやはり必要だ。
日本語に訳すときでも、文章のアタマから意味をとっていくようにする。
これがリーディング力だけでなくリスニング力も飛躍的に伸ばす。
なので、
次の順番にドンドンアタマで意味を理解していく。
ステップ1
By the time ~時まで
he was twenty-four 彼は24歳だった。
he had a dozen different names 彼は一ダースもの名前を持っていた。
大抵ステップ1でみんな終わり。
でも初級者でもできるステップ2がある。
それは、不完全な日本語にすることだ。
ステップ2
By the time 締めきり
he was twenty-four 彼=24歳 当時
he had a dozen different names 彼 1ダースの違う名前。
日本語訳にしてあるけど、完全な日本語訳じゃないので、人に見せても
分からない。
次の英文を日本語に訳しなさい、という問題で解答用紙に書いたら
バツをつけられる答案。
しかし、このステップ2は英語のまま理解する強力な武器になる。
まず、英語を理解するのは英語を話すのとは違う。
理解=自分。自分が対象なんだから、自分さえわかっていればいい。
だから答案を書くように、一々完璧訳をするよりも、ステップ2を
するのが英語上達の早道。
“he was twenty-four” で使われている was は 前と後ろを
イコールで結ぶイメージ。それに過去形。
この過去形のイメージは、暗に「今は違うよ」ということも
言っている。
「おれは、あの頃は結構ムチャしたもんだよ」っていえば、
今はムチャしていないということを暗に言っている。
英語でも同じ感覚が使える。
英語を読んでいて、「これはこんな感覚だな」というのが掴めると
ステップ2はもっとバラエティになってくる。
ステップ3では、もう絶対日本語に訳す必要ないものは、英語の
ままにしましょうよって、ルールを決めてしまう。
例文で行くと、he was はもうアタマの中でそのまんま「男」
のイメージと「過去」のイメージ(つまり今は違う)が
自然にぽんっとアタマにスンナリイメージを作ってしまう。
次のようなイメージ。
By the time 「何かが変わろうとしている時期」
he was twenty-four 大学卒業くらいの年代の男 当時
he had a dozen different names たくさんの違う名前
By the timeは、人によってはカチカチという時計の音のイメージかも
しれない。あなたにピッタリフィットするイメージでOK。
ステップ1からはじめて英語をたくさん読んだり聞いたりしてみる。
そしえ意識的にステップ2に移行しようとしてみる。
これはある程度英語に触れる時間を作ることが必須条件。
ゲレンデを3回滑っても、スキー検定一級は取れない。
何度も斜面を滑って、何度も転べば、そのうち見事にスキーができる
ようになってくる。
英語もそれに似たように上達していく。
指をくわえてアタマで分かったつもりでも英語は上達しない。
方法論をアタマに理解したら、それを実行に移すこと。
そうすれば、着実にあなたの英語力は最短最速で上達していく。