単語の数が少なくて英語がわからないと考えている人は結構多い。
確かにある程度の単語力は必要。
たとえば、water がわからなくちゃ会話がちんぷんかんぷんなことも
あるだろうし、
I haven’t seen him lately.
私は彼のことを最近見かけない。
というのも、see に「見る」とか「会う」とかそういった意味があることを
知らなければ理解が難しくなる。
では、
単語をものすごくたくさん知っていれば何でも理解できるか
って
いうとそうではない。
たとえば次の例を見てほしい。
He went to a bar, got drunk, got in a fight, the usual.
訳すと、「彼はバーに行って、酔っ払って、ケンカした、いつものようにね」
カンタンだけど、あんまり英語を読みなれていないと、
んん、最後にthe usual ってあって、なんじゃあこれ。
というふうになる。
だけど、英語を読みなれていれば、アタマからすんなり意味が入ってくる。
そう、英語ネイティブと同じように、読んでいるときは、その単語が目に入った
瞬間、それをアタマでもう汲み取っている。
だから、訳とかそういった間接的な時間が全く不要になるのだ。
これ、日本語で考えれば当然のこと。
日本語を読んでその解釈をいちいちしなければいけないっていうのは
かなり手間な作業だし、そんなことは誰もしない。
読み進むと同時に解釈している。
つまり、読むこと=解釈 が瞬間的におこなわれている。
英語でもこの、読む瞬間に理解、聞いた瞬間に理解 ができる力が
本当のあなたの現在の英語力になる。
初級者の方へのもう少しわかりやすいケースとしては、
丸暗記と「わかった」感覚の違い。
この「わかった」感覚をモノにするのに効果的な方法は、
まず、カンタンな英文を読んでそれをリスニングしてみる。
2つのインプット方法(読む、聴く)をすることで、2種類の方法で英語が
アタマにしみこむ。
これを多量に、できるだけ多量の英語に応用する。
自分にとって、まあカンタンかなって思える程度の英語をたくさんインプットしていく。
そのときに、今の自分の実力でインプットの瞬間に理解できている英語が全体の7割程度あるのが理想だ。
全体の7割がインプットの瞬間に理解できていれば、残りの3割は、大体想像でまかなうことができる。
ここで大事なのは、「カンタン」というのは英語の内容が簡単ということ。
インプットの速度はできるだけ高速がいい。
たとえて言うと、あなたにとって推理小説のファンで海外作家の翻訳本も結構読んでいて
馴染みがあるというならば、推理小説の洋書かもしれない。
または、子供向け英語が簡単と感じるならば、それでももちろんOK。
ただ、自分の能力の最大限の速さで読むことに努め、聴くともナマ英語レベルのインプットができるレベルまで最終的に上げる。
段階を踏まえてでもいいから、必ず自分のトップスピードに持っていくようにすると、
毎日そのトップスピードは塗り替えられていく。
つまり、内容は自分の快適なレベル。スピードは自己最高を目標。
そうすると記録更新ができるだけでなく、不思議なことも起こりだす。
いままで暗記で通してきた英語学習方法よりもはるかに効率がよく効果絶大な
ことがわかってくる。
効果の面でさらに強調したいのは、瞬間理解力の向上だ。
丸暗記の場合はなかなか記憶からその丸暗記の
内容を引き出せない。だから実際に英語を読んだり聞いたりしたときに、瞬間理解できる
レベルとは程遠い。
ところが、たくさんの英語のインプットをおこなうことで「英語の感覚」が身についてくる。
そうすると、
They laid her on the table over there in the front parlor.
という文章に出くわしたときに、その情景がありありとアタマの中で再現することができる。
平坦な英語の文章が、立体的な現実の場面としてアタマの中に生き生きと描かれだす!
丸暗記よりも、ラクで楽しくさらに効果のある瞬間英語力を高める方法をぜひあなたにも
お勧めする!