オバマの演説集などの人気がでましたが、
こういった著名人の演説集を機にまた英語に熱を
入れる人が多くなっているようです。
演説の内容は、練りに練った内容なので、英語習得には非常によいツールです。
しかしまず音声を聴いて、「だめだ、こりゃ」とあきらめて
しまった人もいるかもしれません。
演説は、普通の会話やニュースキャスターが話すスピードに
比べると、遅いのが普通です。
オバマもその例外ではありません。
これは、言葉をかみしめるように話し、聞き手の心の奥に
届くようにするという意図もあるでしょうし、
自分の考えをより明確に伝えたいといいう目的もあるでしょう。
しかし、スピードがゆっくりにも関わらずなぜ聞き取れないのか?
それは、英語自体の解釈スピードに問題があるからです。
ブッシュ政権もそうですが、ホワイトハウスは、毎週国民向けに
大統領からのスピーチを用意しています。
http://www.whitehouse.gov/
オバマは、ビデオで自身のスピーチを配信しているので、
結構見ごたえがあります。
就任して最初のスピーチの冒頭は、次のようになっています。
We begin this year and this Administration in the midst of
an unprecedented crisis that calls for unprecedented action.
これを聞きながら瞬時に理解するには、
*英語の意味の区切りがはっきりとわかっていること
*英語のかたまりの意味がスッとアタマにはいっていること
*そして意味のかたまりをつなげて全体の意味がわかること
これらが、同時にできなくては聞きながら理解する前提が
整っているとはいえないので、聞き取りもできなくなるのです。
(この段階をクリアした人たちが、音声の聞き取りができるようになる。)
たとえば、
*英語の意味の区切り というのは、
We/ begin / this year and this Administration /
というように、
誰が=> 私たちが
何する=> 始める
いつ(どこで)(何を)=> 今年 この政権で
*英語のかたまりの意味 というのは、
真っ只中 => in the midst of
前例のない危機 => an unprecedented crisis
~を必要とする => calls for
*そして意味のかたまりをつなげて
私達は始めるのです 今年 この政権で 前例のない危機の
真っ只中で それは前例のない行動を必要とする
これをアタマの中で くるくるっとまとめて意味を捉えるのです。
これが、瞬時にできてないと いくらゆっくりスピードの演説と
言っても間に合いません。
オバマの演説を聴いて全然だめ、と思った人は、
瞬時に、 in the midst of an unprecedented crisis call for
の意味がパッとアタマをよぎるようにすることが近道でしょう。
この訓練方法として最適なのは、リーディングです。
以外かもしれませんが、オバマの演説を聞き取れない日本人の
ほとんどは、解釈スピードの問題で聞き取れないのであって、
耳がいい悪いの問題ではありません。
就任演説の冒頭は、
I stand here today humbled by the task before us …. でしたが、
hunble ってナンだったっけな、とひっかかると、もう音声スピードには
ついていけません。
つまり、パット流し読みするスピードで、この文章も理解していく
必要があるのです。
このリーディングをかなりやっていくと、必ずリスニング力があがっていきます。
あなた自身の英語解釈スピードが上がっているからです。
リスニングが苦手と思っている人は、一度リーディングをチェックしてみると、
そして集中的にリーディングを鍛えていくと、英語力全体が向上していきますよ。