英語の講座を開発したり、受講者の方からお便りをいただいたりして
多くの方が、「あああぁ、話せるようになりたい!!!」と言う。
聴くのと話すの、どっちが難しいっていうと、聴くほうだねえ、断然。
聞いたり、読んだりすることには、「自分が知らない知識やフレーズが
含まれている」から、難しい。
日本語で考えてみるとよくわかる。
日経新聞はもちろん、スラスラ読めるけど、日経と同じ知識レベルのことを
話すとなると、できない。
次のような文章を読んで理解は、できるけど、話すことはできない。
「ブドウの発酵現象と人を酔わせるその一次産物が発見されたときのことを
考えても、ワインがよりおいしい飲み物であるばかりか、水を毒する細菌に
汚染されていない安心な飲み物でもあったということは、思いがけないうれしい
贈り物だった。」(「生命40億年全史」リチャード・フォーティ 草思社より抜粋)
話すことは、もっと自分に関すること、何かを説明するにしても、自分が持っている
語彙やフレーズで話すからその範囲は、限られている。
聴くことと読むことは、守備範囲が無限だけど、
話すこと、書くことの守備範囲は有限で、自分で決められる。
だから、話すことのコツを掴んだひとは、基本的に言いたいことレベルの英語は、
滞ることなく、スルスルと話すことができる。
日本ってどんな特徴がある?
Japan has a lot of beautiful rivers.
ウォーキングって体にいいよ。
To walk is good for the health.
ン~ ちょっと辞書が必要だな。
I need a dictionary.
またお会いしましょうね。
I hope that I’ll see you again.
英語で手紙書くのって難しいねえ、
I found it difficult to write a letter in English.
こんな英語がスルスルスルって口からでてくると、ほとんど
自分の言いたいことは言えるレベルになっている。
自分が日本語で日常話していること、ビジネスで話していることを
振り返るとわかるが、先ほどの本からの抜粋のような、小難しい
内容は全然話していない。
もっと、カンタンな言葉を使っている。
先ほどの英語の短文は、実はすべて中学のテキストからもってきたもの。
中学英語って馬鹿にできないくらい、使えるんだよね。
下手すると、次の英語なんかネイティブの中学生ではなかなか使えないくらいの
レベル。
Not knowing how to solve the problem, he asked me for some help.
クイックレスポンス(コンマ一秒)で、すぐに英語が口から出てくるようにすると、
こういった英語がドンドン口から出てくるようになる。
このレベルができると、話すのには困らない。
さらにいいことには、こういった英語が即座に口から出てくるようになると、
リスニングって、カンタンになってきます。
それは、中学レベルのカンタンな英語=英語の核 だからです。
英語の核 英語の重要な骨組みを含んでいる、骨組み=構文ですね。
武道やスポーツで言うと「基本型」が含まれている。
この基本型をしっかりやっていないと、応用ができない。
応用とは、剣道なら試合ですね。
試合をするのに、基本ができていないとチャンバラになってしまう。
チャンバラだとスキだらけで、すぐにやられちゃう。
英語も基本型ができていると、そこからの応用ができる。
なので、リスニングでも、
即座に、聞こえずらいけれど これだ、という推測ができる。
たとえば、
There is (n ) like the great outdoors.
って、聞こえたら、
聞こえない部分は、 nothing ってわかってしまう。
体にしっかり中学英語を話せるレベルの英語が詰まっているから
できるんですね。
こういう聞き取りにくい部分を推測するのが上手な人がいて、
その人が、「私って勘がいいのかしら」っていっていたけど、
勘がいいだけでなく、ちゃんと基本形が身についているから
反応できる。
中学レベルの英語をスピーキングの練習に使うことで、
あなたの「話す」レベルの悩みは一気に解決できるでしょう。