英語を話すとは?
私たちが日本語を話せるのは、頭の中にあるたくさんの日本語フレーズを
その時の場面に応じて、いろいろと組み合わせて話している。
そして、組み合わせは無限にあり、しかも無意識におこなわれている。
3歳の子供でも、この単語が知らないから日本語が話せないとは言わない。
3歳でも、母親に向かって、自分の言いたいことをいい、生意気に言い返す。
あなたは、次のような日本語は、きっとスラスラと出てくるだろう。
「明日、会社で会議あり、それについて 小柳さんと打ち合わせをしたい。」
同じ内容を次のように変えて言ってもいい。
明日=> あした
会社で会議があり =>会議をする予定があって
それについて => そのことを
小柳さんと打ち合わせしたい => 小柳さんとご相談したいんです
他の言い方ももちろんできる。
しかし、無限に、表現を変えることはできない。
何通りの表現で言えるかは、その人の頭に詰まっている
日本語フレーズの数だけある。
ここで重要なのは、無限でなく、頭に詰まっている数だけ ということだ。
たとえば、3歳の子供は、「ご相談」などと言えない。
知らないからだ。
つまり、母語であろうと、外国語であろうと、頭に詰まっている言葉しか
言うことはできない。
さらに、「相談」という言葉を使ったことがなければ、
「打ち合わせ」のかわりに、「相談」ということはできない。
外国語が話せないのは、その言葉が頭に詰まっていないから。
言葉が頭に詰まっていて、文へ組み立てる作業が即座にできれば、英語は話せる。
どうやって英語は話せるようになるのか?
それは、この「頭に詰まっている表現」を「組み立てる」作業をできるように
すればいい、が答。
「CDを聞いていたら、いきなり口から英語が出てきた」なんてことは、ない。
オウムのように物まね、というレベルではありうるが、それは自分が 言いたいことを
自分の言葉として話す、ということとは、大きく異なる。
「頭に詰まっている表現」を「組み立てる」
たとえば、
アタマに詰まっている英語:
sick of / I am / your face / leaves / house / garden /
があったとする。
これだけでは、英語は話せない。
これを「組み立てる」能力が必要になる。
たとえば、次のように組み立てる。
I am sick of your face. お前にはうんざりだ。
I am sick of your leaves in my garden.
お前んとこの葉っぱが、俺んちの庭に落ちるんでうんざりだ。
まずは、たくさん英語をインプット(詰め込む)。
それから、詰め込んだ英語を自分でアウトプット(組み立て)できるようにする。
これができるよう練習すれば、英語は話せるようになる。