旧友のアメリカ人が、仕事に復帰する!
30代で外資M&A会社の日本支社長を務め、当時はネット起業ブームでマーケットが加熱。彼の会社はその勢いにのって大もうけ。
そんな中で彼はセミリタイヤ。
スペイン、そしてブラジルの島でのゆったりとした日々を過ごしていた。
そんな彼から「今NYにいるよ!」と元気な電話をもらった。
“You never let me down!” やっぱり、期待通りだよ君は と思わず言ってしまう
ほど、嬉しかった。
ビジネス本なんかで最近楽して引退しようとか、できるだけ努力しないで大金を手にする方法とか、いろんな本が出ているけど、実際に富を手にして引退してしまい、その後悠々自適な生活をしている人にいろいろ話を聞いてみると、大体「エキサイティングじゃなくて、ちょっと物足りない」という答えが返ってくる。
まあ、はっきりとそういわなくても、そんな雰囲気が伝わってくる。
昔一緒に仕事をさせていただきた 故ジェームズ・アベグレン氏は、「新・日本の経営」という本を出版している。
当時80歳というご高齢で、この本の内容、そこらのコンサルタントでは歯が立たない。
情熱的に生きてる人は、成し遂げる仕事も素晴らしいと実感してしまった。
そして自分の目標とか夢をもって、それに向かってがんばっている時が一番楽しいんじゃあないか、と勝手に自分で納得してしまった。
今日も頑張ってしまおう!
こういう高揚した気分の時は、エキサイティングな映画を紹介したくなるので、
同じようにがんばっている女優 キャサリン・ゼタ・ジョーンズ が出演している
シカゴをご紹介!
ミュージカルでは今 米倉涼子 さんが頑張っている。
ミュージカル出身だけあって、彼女の歌、ダンスは並々ならぬもの。
美貌だけの女優ではなかった。体を張ってきたんだねって感じ。
マネジャー “Velma, where’ve you been? And wehere’s Veronica?”
ベルマ ”She’s not herself tonight.”
「今日は都合が悪いの」という表現をこんな簡潔な英語でいってしまえるのは、
やはりナマ英語の特徴。
マネジャー ”But they paid to see a sister act!”
ベルマ ”Don’t sweat it. I can do it alone.”
この Don’t sweat it という表現も秀逸ですねえ。
直訳してしまうと、ニュアンスは全く伝わらない。
汗をかくな=>そんなことであくせく動き回らないで。
I can do it alone ひとりでできるわよ、という表現があるから、
このDon’t sweat it が生きてくる!
もし、Don’t sweat it を聞いた時点で意味がぴんとこなくても、
そのあとの、I can do it alone から、意味合いの推測ができる。
妹はステージには立てない、ベルマが夫と浮気したから殺しちゃった。
マネジャーは時間がないからベルマを駆り立てる。
マネジャー ”Come on, Velma. Move it, move it! Hurry up!
You’re killing me!”
急げ急げ、もう、 You’re killing me! これも直訳じゃあニュアンスが伝わらない。
お前が俺を殺している=> 時間がないのに早く用意しろよ、全くイライラする。
イライラするから、You’re killing me! という言葉になる。
妻を信用して、妻をかばい、自分が男を撃ったと証言する夫。
ところが、死んだ男は、以前家具をセールスマンだとわかり・・・
夫 ”How could he be a burglar? My wife knows him.
He sold us our furniture. He gave us 10% off.”
“Lord knows he ain’t got the smarts!”
神は、夫は頭が悪いのをお見通し。
これも直訳じゃあぴんとこないけど、英語ではGod, Lord は
よく使う。これも文化の違いだから、そのまま直訳より
英語で楽しんだほうがいい。
夫 ”You told me he was a burglar.”
警部 ”You mean he was dead when you got home?”
夫 ”She had him covered in a sheet and she’s telling me some
cock-and-bull story about this burglar, and how I ought to say
I did it ‘cause I was sure to get off.”
すでに夫が家に帰ったときは、殺された家具屋はシーツをかけられて
いたから、顔が見えなかったんですねえ。
で、”cock-and-bull story”をしてよ、と妻に頼まれる。
かならず”get off”できるから。
cock-and-bull storyはまあ、アリバイ話。get off は降りる、つまり
嫌疑から逃れられるというようなニュアンス。
妻を信じていたのに、浮気していたなんて・・・ 当然夫は怒る。
夫 ”Boy, I’m down at the garage working my butt off 14 hours a day,
and she’s up here munching on bonbons and tramping around
like some goddamn floozy!”
俺は一日14時間も自動車修理工場で働いてるのに、妻はbonbons 甘いもの
をmunch 食べ続け、floozy いろんな男を漁る女みたいにtrampいろいろ情事を
楽しんでいたなんて・・・
んーーー。trampのココでの使い方なんかはアメリカ特有らしく、こういった表現で
女が情事するのに使うようだ。
俗語は、あんまりはまるといざ自分が話すときに品がなくなるから避けたい。
英語が英語ネイティブくらい達者ならばどのあたりで俗語を使えばいいか
相手との距離感を見極めることができるからいいけど、英語習得中は
できるだけ自分から俗語は使わないほうが無難。
けれども、聞いている範囲では知っておきたい。そうすればフォーマルな
英語にはないニュアンスを掴むことができるし、話し相手が俗語を使って
きているというのは、あなたとの距離が近いと感じている証拠。
その間合いをぜひとも、使っている英語表現で計ってほしい。
英語は誰にでも習得できる芸。キャサリン・ゼタ・ジョーンズのように
ミュージカル、そして女優と競争の激しい世界で、勝ち残っていくのに
比べたら、ホントにカンタンに上達できてしまう世界。
もちろん、やる気という覚悟があれば!