先日日本にあるアメリカンスクール出身で、米国大学院で最終教育を受けた人からオモシロイ話を聞いた。
「私はアメリカから帰国後、まず英会話学校の常勤講師として勤務しました。その時に知り合った日本人講師(当時45歳ぐらい)の人から聞いた話なんですが、
彼は自分の息子が赤ちゃんの頃から一切日本語を話さず、英語だけで
育てたそうなんです。その息子さんは日本の小学校へ通い、小学校5年生だったそう
です。
その日本人講師の方は私に涙ながらに語っておりました。
「
先生、やはり親は日本
語で育てなければなりませんよ。
うちの息子は英語はある程度聞けるようになったけ
れど、話すことがあまり出来ないんです。ですから、私と息子の所謂、父と息子の関
係がとてもギクシャクしてしまって、今ではほとんど会話もなくなってしまったんで
す。幼い頃にやはり日本語を介して深くつなっがておくべきでした。」
なるほど、確かに日本語ができてその上で英語も・・・というのが理想的だから私た
ち普通の日本人は自信をもっていいということですね。
じゃあ、どのくらいのレベルが望ましいのか?
よくいただくご質問に、「私、ネイティブと同じくらいの英語力を身につけたいんで
す」というのがあるが、これは相当高いレベル。
このレベルの英語力を身につけるには、それこそ米国に数十年その道のプロとしてな
にか仕事をもって働くなどの経験が必要だと思う。
実際には、こんな高いレベルの英語力は必要ない。
余談だが、自分の子ども3人をバイリンガルに育てあげた人が書いた本で、参考になるものがある。
「なぜ子どもに英語なのか」バイリンガルのすすめ 唐須 教光 著 NHKブック
ス 870円
ちょっと、内容が堅いんだけど、時間があったら英語習得の方法について役立つ内容も書いてあるので読むことをオススメする。
3人とも10歳から5歳の期間に米国に2年間わたっている。
最初は3人とも学校にいってもぜんぜん英語が分からない環境(当たり前)なので、 全く英語をしゃべらなかったそうだ。
ところが3人ともに、6ヶ月を過ぎた頃から、急に英語をしゃべりはなした。しゃべ
るというかまくし立てるくらい、急激に話し始めたそうだ。
これは、私が英語はリスニングから、という英語習得の順序とも合致しているし、話
し始める期間についても、私がこれまで帰国子女数十人にインタビューした結果とも
一致している。
かなりの英語量をインプットできる環境にいれば、そのインプットが半年くらいで自
分のものとして吸収されていき、半年後にはそれを自分の言葉としてアウトプットで
きるようになってくる、というのが英語漬けの環境で英語を習得していくステップの
ようである。