アメリカ人をも唸らせる教養ある英語を
身につけるには、リーディングが核になると書いた。
では、どのようにリーディングすればよいのか、
今回はそれをお伝えします。
リーディングが教養ある言語能力を伸ばすというのは、
これは、母語(日本語)でも英語でも同じこと。
気になるのは、単語力も伸びるか というもの。
私は個人的には暗記用英単語集ほど効率が悪く、つまらないものは
ないと思っている。
なんで、みんな躍起になって単語を覚えるのか?
リーディングしていけば、単語力は必然とついてくるのに。
もちろん、何もしないでは身につかない。
私は英語を読むときに、必ず赤鉛筆で、知らない単語には下線を引いた。
そして、ある程度満足するところまで読み進めると、
いったん休憩して、下線の単語をもう一度見直す。
そうすると、先へ進めば推測できる単語もでてくる。
推測できる単語、できない単語を含めて辞書を引いて
紙に単語と意味を書く。その紙をページに挟んでおく。
たとえば、
“to cut discretionary spending” 可処分所得をカットする
という感じ。
こうやってどんどん読み進めていく。
そして、暇なときとか、ちょっとした空き時間に、
読んだページをくくって、はさんだ紙は見ずに、赤線の引いてある
単語の前後の文を読む。
それで、前後の意味がわからなかったら、挟んだ紙をみて、
「おお、そうそう」と納得する。
これを繰り返していると、挟んだ紙はいつの間にか不要になる。
赤線を引いた前後が明確に意味がわかるのだ。
そうなったら、挟んだ紙は捨てる。
これを繰り返すだけ、つまり何度か立ち戻るだけ。
頭に血を上らせて単語を暗記することはしない。
赤線を引いた単語に立ち戻って、意味がわかれば、お別れ。
紙も捨てる。
まだわからなかったら、「また今度会おうね」というだけ。
ムリして暗記しない。
ムリして暗記したって、忘れるものは忘れる。
それが、人間の脳のしくみだそうだ。
なんで、みんな仕組みに逆らうのか???
もちろん、主体はリーディングとなる。
5語読むごとに知らない単語がでてくるのでは、その読み物は
あなたにはまだ早いということだ。
80語に1語くらい知らない単語 というくらいだと
知らない単語なんてない、という気分で読める。
せいぜい40語に1語くらい知らない単語があるというレベルが
「読んでいる」というレベルだろう。
自習でやる人は、その読み物のレベルの選択にも注意すると
より効果が出るだろう。
ちなみに、ネイティブの小学5年生でも読める、というレベルが
アメリカの地元新聞や、リーダーズダイジェスト。
リーダーズダイジェストは、日本でも購読できるし、ネットでも
読めるから、おすすめする。
TIME、NEWSWEEKに比べ、内容も英語のレベルもグッと
近づきやすい。
まず、このレベルをストレスを感じず、楽しんでスラスラ
読めることを目標にするといい。
おのずと、教養レベルの英語に近づいていく。