カリフォルニア州知事選に立候補したシュワルツネッガー、ちょうど立候補を公にし たときに、私はサンフランシスコにいた。
もう、どのチャンネルを回してもシュワちゃんばかり、という熱狂ブリだったが、一
番感心したのは、彼の英語力。
もともとオーストリアから20歳頃にアメリカにやってきた彼は、もともと英語は第一
母国語ではない。そう言う意味では私たち日本人と同じ。
だから、というわけではないが、彼が州知事になって難しい政治上、経済上の問題を
こなしていくには幾多のチャレンジが待っているでしょう。
ただ、彼が一般に好感をもたれているのは必ずしも知名度だけのせいではないかもしれないと思う。
彼の英語はまことにシンプル。だから普通の人々にはとてもわかりやすく心に響くの ではないだろうか?
そういえば、同じくハリウッド出身で、大統領になったレーガン元大統領の演説など
も実にシンプルかつ力強いものが合った。きっと、彼ら俳優は、天性の才能としてい
かにして人の心に響く訴え方をするかを知っているのだろう。
過去5代の大統領の中からレーガンを最も優れた大統領だったと選ぶ米国人がダントツなのも、この当たりに理由があるのだと思う。
さて、シュワルツネッガーの知事選だが、彼もうまく州民の心をつかんでいるよう だ。
私がおもうに、その一番の秘訣はシンプルな表現ではないか。
英語はかなり流暢であるが、それでもやはり表現力と言う点では米国育ちの政治家に
はかなわないだろう。
彼が敵陣営の立候補者のテレビ公開討論会の誘いに応じないのも、正解だろう。
やはりディベートでは、政治でいろんな局面に揉まれてきた立候補者にはかなわないだろうから、わざわざ負け戦をすることはない。
そのかわり、彼は意図的だがどうかわからないが、テレビでインタビューされるシュ ワルツネッガーは、州民に訴えるようにシンプルな表現で自分の公約を掲げる。
それが、レーガンの時のように人々の心に響くのではないか?
映画で使われる語彙も実はかなり少ない。
高校レベルの英語をマスターしていれば、80%はカバーされているだろう。
つまり、読む上で必要な語彙数と、実際に自分が表現するときに必要となる語彙数に
はかなり開きがあり、ごく限られた語彙数でずいぶん表現につなげることができる。
よく語彙力がないので、英語力が伸びないのではないかと言う質問をいただくが、語 彙だけを取り出して問題視するよりも、少し広い視点で考えてみた方が、英語上達の 効率は遥かによくなると思う。
シュワルツネッガーが英単語帳を丸暗記して英語を上達させたとは思えない。
DVDをレンタルしてきて、好きな映画の英語字幕を見てみると実感としてわかると思
う。
以下にシンプルな単語やフレーズだけで会話が進んでいくことか。
これを知ると、自分でもデュカプリオくらい流暢に英語がしゃべれるんじゃないかと
自信がつくと思う。
お世辞ではなく基礎能力がすでにできている方は非常に多い。
だから、あなたも もう1歩チャレンジしてみると、英語は必ず向上してくる。