あなたが日本の学校で英語を勉強してきたならば、ほぼ100%の
人が英語を後ろから訳しています。英語を後ろから訳して理解して
いる限り、eigoを習得するのは難しい作業になります。
英語の語順で理解できるようになる方法を紹介します。
英語の語順で理解する
次の文章を見てください。
“I know exactly what you are talking about.”
日本語に訳してみると
「ぼくにはあなたの言うことがよくわかるよ。」
です。日本語にすると、どこにでも出てきそうなカンタンなフレー
ズですよね。
英語の語順とおりに訳すと次の順序になりますよね。
“I know ” 「私にはわかる」
“exactly” 「正確に」
“what you are talking about” 「あなたが話していることが」
つづけると、
「私にはわかる、正確に、あなたが話していることが」
これが、英語の語順とおりの訳です。
英語の語順で理解できないから英語が難しくなる
でも、日本で英語を勉強してきた人は、次のようにこの文章を訳す
のです。
「Iだから私だな、私は ええと、know exactly what you are
talking about. What 以下がひとつの節になってるから、ここか
ら訳すんだな。whatは質問の意味かな? ちょっと訳してみるか
あなたが話していることはなんですか? ちょっとおかしいかな。
このまま訳してみると、ええと、私はあなたが話していることは何
ですかを正確にわかります。か。
ちょっと日本語ではおかしいな、そうか、what は「こと」っていう意味のwhat だな。
そうすると、私はあなたが話していることが正確にわかります。っと。よし、
これだ、これでいいんだ。」
これが、通常あなたが、英語を理解している順序じゃないでしょうか?
日本語に訳さず英語のまま理解するには
これを英語ネイティブと同じように、普通の英文のアタマから理解していくにはどうすればよいのか?
究極的には日本語に訳さない。英語のまま理解する。
このように言うと、
「訳さなければ理解できないよ。」という人がいるかもしれません。
じゃあ、次の文章はどうでしょう。
“This is a pen.”
この文章を「これはペンです。」と日本語に訳していますか?
あなたは、この文章を読むと同時に、英語で理解しているでしょう。
それと同じことを他のフレーズでもできるようにする。これが、
究極の英語上達法は英語のまま理解する
では、どうやって、それが可能になるか?
英語上達に関しては次の記事も参考にしましょう。
英語上達のカギ、ネイティブの4歳の実力をまず身につける
英語上達の秘訣は日本語の変換力にある
英語の語順で理解できるようになるステップ
これを可能にするには、いくつかのステップを踏むのが近道です。
いきなり英語しかわからない環境に放り込まれると、ステップを
踏む暇がない位英語を上達させる必要がある。
しかし、皆さんは日本語に囲まれた環境で生活していますので、
英語だけの環境での特訓が難しい。そこで、次の3つのステップを
使った方法で英語を上達させていきます。
1. リスニングの時は日本語で訳さない。
2. リーディングのときは、難しい内容が多いため、最初は
アタマ訳をする。徐々に訳さない方法に切り替えていく。3. リスニングでもリーディングでもぶつ切り英語を取り入れる。
まず、
1. リスニングの時は日本語で訳さない。
という方法が、後ろから訳すクセを直すとても効果的な方法である
ことを説明していきます。
リスニングを行うときに、皆さんは、
*全部わからないと内容が理解できない
という状況で聞き取りをしようと考えます。
ところが、このように
「全部聞かなくちゃわからないんだ」
という先入観があるため、ホントはカンタンなフレーズも聞き取れない
と思ってしまうことがよくあります。
さらに、英語を読んだら、後ろから日本語に訳すというクセがついている
ので、英語を聞いているときでも、アタマのなかは、
「文章になるように日本語に訳して理解しよう」
と考えてしまうのです。
そのため、
“I know exactly what you are talking about.”
という文章は、
「ぼくにはあなたの言うことがよくわかるよ。」
に訳さないと理解できないわけです。
ところが、あなたもご存知のように英語と日本語の語順は全く違います。
それなのに、皆さんは、「ぼくにはあなたの言うことがよくわかるよ。」
と訳さないと気がすまない。
英語と日本語の語順の違いが、日本人が英語ができない最大の理由
これが、日本人を英語病に陥れている最大の原因です。
他の言語と比べてみてもこのことは、明らかです。
日本語の語順と似通っている言語は、主な言語では、韓国語くらいです。
母語が英語語順と同じだと英語上達が早い
他の言語、英語、フランス語、ドイツ語、中国語は、細部はまちまちですが、
大まかな言葉の順序は、ほぼいっしょといってよいでしょう。
だから、アタマのなかで、語順をひっくり返して訳す必要はないのです。
そのためヨーロッパの人々は多数の言語を操る人が少なくありません。
私の友人のブルガリア人も、6ヶ国語を操る語学の天才ですが、
彼いわく「英語、ドイツ語、スペイン語、広東語は全然難しくない。
でも日本語を習得するのは結構大変だった。いまでも日本語をずっと使う環境に
いると、頭痛がしてくる。」というのです。
彼の日本語は、仕事環境で全く支障がない位、上手です。
(彼はわずか2年で日本語を習得したそうです。)
でも、先ほどの「頭痛」の理由から、私と話すときは、いつも英語にスイッチ
するのです。
語学の天才でも、言葉の順序が違う言語は、習得も難しいし、その後上達させる
のも苦労するようなのです。
つまるところ、私たち日本人は、これだけ英語を盛んに勉強して、みんなの意欲
も高いのに、アジア圏でも最低の英語力しか身につけられないのは、この語順
によるところが大きいのです。
まとめ
私は、この語順とおりに英語を理解する、というのが、あなたの英語上達のカギを
握っていると思っています。これを、英語の語順で理解できるようになれば
英語を上達させたいと願っているあなたの夢が、半分以上かなうのではないかと
考えています。
日本人の弱点を理解した上で、英語上達に最適なステップを考えて習得していけ
ば、誰でも英語は一様に上達していきます。
基本的には、英語には、高度な数学を解くような特殊能力は必要ないからです。
英語の語順について、次の記事も読んで英語語順を身に着けよう。
英語の語順で理解することが英語上達の特効薬になる
英語は並べ方がわかれば 話せる、聞ける、そして読めて書ける