アカデミーを受賞した「ビューティフルマインド」を見てみた。
優秀な数学者が、あまりにも優秀なためか途中精神分裂症になり自滅への道を進んでいくけど何とか立ち直って、ノーベル賞を受賞するまでになるという現実の話を映画にしたらしいが、最近見た映画では最も感動した映画だった。
ところで、映画の中で面白いフレーズがあったので紹介しよう。
“It is not always true.”というフレーズだ。
これを見たとたん、「あ、not always = 必ずしも・・・でない」だ、とニヤリとする読者もいるかもしれない。
けれども、こういう「でる単式」覚え方しかしていないと、
“It is not precisely true”
という言葉が出てきたときには応用がきかない。
not always を「必ずしも・・・でない」と覚えていないくても、言葉の順番に意味がとれていけば、
not=>否定の意味
always=>いつも
で、アタマの中で理解できるはずなのだ。
こういった、単語をそのままやみくもに覚えるやり方は、私たちが受験英語をやってきたおかげで体に染み付いてしまっている。
けれども、こうやって覚えた単語は、覚えるときにも苦労したし、覚えてからも対して役に立たない。
なぜならば、体験や経験に基づいて覚えていないから、意味を字面でしか理解できないし、しかも総言った理解できな言だらけの単語しか知らなかったら、文章を読んでも映画をみても味わいなんてまったくない。
はっきりいえば、「要約してくれる。それで感動できるかどうか判断するから」といっているようなものだ。
でも、単語の意味はわからなくても映画のあの場面に出てきたな、などと覚えている単語は、再び映画などででてくると、「おお、やっぱりこういう別れの感動的な場面で使う意味なんだな」という覚え方でアタマに残っている。
このような単語は一生涯忘れない。
別に無理して覚えているわけではないんだけど、こう言った単語はどんどんアタマにたまっていく。
無理して覚えようとして結局覚えられない「でる単」式覚え方よりも、はるかに少ない努力ではるかにたくさんの単語をアタマにインプットすることができる。
これも受験英語のマイナスの影響だが、知らない単語は覚えなくては、と脅迫観念をもってしまうこと。知らない単語から「おい、オレの意味がわかならいんなら、辞書で調べて単語帳に書いておけ」とでも脅されているように感じてしまうことだ。
はっきりいって、どんなに英語が上達しても、知らない単語ばかりの状態は対してかわらない。
知らない単語をいかに無視して、知っている単語だけから意味を取っていき、その間にさっきのような感動的な単語や、やけに心に引っかかる単語をほんの少しだけ、覚えていくようにする方がよっぽど効果的だ。
ビジネス誌だって読者の共感を得ようと感動的なエピソードがたくさん挿入されている。。小説ならばなおさらだ。映画は言うに及ばず。
こういった文章を読んだり、映画を見たりして、自分の守備範囲を広げて行く様にすれば、単語コンプレックスからは脱却できる。
まずは、分からない単語だらけでも、全然問題ないと考えることが大事。
症状: 単語を覚えなくては症候群(とくに受験英語経験者に多い)
処方箋: 分からない単語だらけでも平気でいられる免疫力をつける。
効果: わかる単語だけに集中して聞き取ろう、読み取ろうとする力がめきめきとついてくる。そうすることで、分かる部分、分からない部分を自分ではっきりと認識できる。
こうなれば、分からない部分をどの程度、どこを攻めていけば良いのかおのずと見えてくる。
いままで、やみくもに時間ばっかり気にして英語に取り組んでいたのが、時間よりも効果に集中して取り組むことが出来るようになる。
こうなれば、結果は自然についてくる。